2016.04.27 Wednesday
「盛り」沢山でお送り致します。
こんばんは。
コエヅカです。
先日、インターネットで検索されてご来店頂きましたお客様のフレームをお預かり致しました。
THOM BROWNE. NEW YORK のセルフレームです。
当店ではお取扱いのないブランドのフレームにはなるのですが、「かけると鼻の部分が合いづらく、どうしてもメガネが下がってきてしまう。」とのことで鼻盛り加工をご依頼頂きました。
当店で販売しておりますメガネでも、お鼻に当たる部分が一体型になっている(特にヨーロッパからのインポートの)セルフレームの場合は、かけられるお客様のお鼻の形・高さ・骨格などとの相性が合わないと、メガネが下がってきたり、お顔に近付きすぎたり、ということが起こってしまいます。
その様なときには、鼻当ての部分の改造を致します。
この鼻当て部分の改造を、「鼻盛り」加工と呼んでいます。
その加工の工程を、タイトルどおり画像を盛り沢山でお送り致します。
鼻当ての部分を上から見てみますと、一般的な一体型の形になっています。
お顔側から見ると、一体型の鼻当てが盛り上がっています。
周りの他の部分にキズが入らないように、保護用のシールを貼り、鼻当て部分を切り取ります。
(切り取る瞬間の画像は刺激が強い為、割愛させて頂きました。)
切り取った断面が凸凹で、根元の部分は少し残っています。
切り取ってもまだ少し出っ張っていた断面を、他の部分と揃う様にヤスリで同じ高さになるまで削りました。
目の大きいヤスリでの荒削りですので、まだザラつきは残っています。
手作業で、出来るだけ左右対称に、平らになるように削ります。
画像ではわかりにくいですが、ヤスリで削った部分が再び光沢が出る様に磨き直しました。
目の粗さの異なる紙ヤスリで何度も磨いていき、最後に回転バフをかけると、ここまでの光沢が出ます。
セルフレーム専用の特殊な接着液を使って、新たに交換する鼻当てのパーツを取り付けました。
お客様からのご要望で、金属のアームが付いているタイプのパーツに交換致しました。
交換した後の、フレーム正面からの画像です。
よく見て頂くと、付け替えたパーツが鼻の部分の内側に見えます。
これにて、加工完了致しました。
お預かりのお日にちは、1週間ほど頂きました。
当店で新規にご購入頂くフレームで、改造が必要な場合には基本的に無料で加工させて頂きます。
他店でご購入されましたフレームの改造をご依頼頂く場合は、加工料金についてはお問い合わせ下さいませ。
(プラスチック製のフレームでも、特殊な素材の場合や、フレームの傷みが大きい場合などは、お断りさせて頂きますこともございますので、ご了承下さいませ。)
今回は金属のアームの付いているパーツに交換を致しましたが、元々と近いプラスチックの素材で大きさの違うパーツに交換も可能です。
同じ形の XiT eyewear のカラー違いで、上のネイビーのものがコエヅカの私物、下のトータス(ベッ甲柄)が店頭に並んでおりましたフレームです。
トータス(未改造)の鼻当て部分です。
Made in France のインポートフレームなので、鼻当て部分の盛り上がりが小さく、このままでは(少なくともコエヅカがかけた場合は)メガネが顔に近付きすぎてレンズの内側に(コエヅカの全然長くもない)まつ毛が当たってしまいます。
コエヅカの私物、ネイビー(改造済)の鼻当て部分です。
元々より大きめで高さのある、プラスチック製のパーツに付け替えしています。
プラスチック製のパーツに付け替えの場合は、各種サイズを揃えておりますので、お客様に合うサイズを見極めてお選びさせて頂きます。
せっかくオシャレなセルフレームで作ったのに、かかり具合が合わないからかけず仕舞い…、は勿体ないですよ!
かけるのが楽しくなるメガネには、手を加えることも必要なのです。
コエヅカ